


ようこそ、Voyage d'Étoiles 「秘を詠む」へ。
人生の途上、私たちは幾度となく立ち止まり、目には見えない道標を探します。
タロットが歴史に姿を現したのは、15世紀のことです。以来、500年以上の星霜を経てもなお、この小さな紙片は人の手から手へと渡り、愛されつづけています。それはなぜでしょうか。
おそらく、どれほど科学が発達し、理性が世界を覆っても、魂の渇望と言葉にならない心の揺らぎだけは、ルネサンスの昔から何ひとつ変わっていないからなのでしょう。
78枚のカードは、人類が幾世紀をかけて描き継いできた、心と世界の秘められた地図です。
アルカナとは、ラテン語で「秘められたもの」を意味する言葉です。大アルカナは22枚、小アルカナは56枚。その一枚一枚に、いつの時代も変わらぬ人間の真実が、象徴として封じ込められています。
大アルカナは、「愚者」に始まり「世界」に閉じる、22の変容の物語です。それは、あなたという唯一無二の存在が、この地上で光と影を味わいながら、自らを愛し、成長してゆく、美しい旅路の似姿でもあります。
けれども、カードに描かれた寓意は、ただ眺めるだけでは開かれません。象徴とは、読み手の意識が介在してはじめて、意味として立ち上がるものだからです。
あなたが密かに抱く願い、押し込めていた恐れ、名づけえぬ心の位相。「秘を詠む」とは、そうした不可視の領域を、象徴体系を通して意識化し、言葉にして掬いあげていく術です。
ここでは、大アルカナの象徴とその歴史的変遷、小アルカナの構造が映し出す錬金術的変容の過程、カバラの生命の樹との照応体系、そしてそれらに通底する深層心理学と神話学まで、一枚のカードに幾重にも織り込まれた意味を、丁寧に紐解いてまいります。
私が幾年も見つめてきたこのアルカナの世界を、あなたと分かち合えることを、心から楽しみにしています。



すべての混沌の中に宇宙があり、
すべての無秩序の中に秘められた秩序がある
In all chaos there is a cosmos, in all disorder a secret order. — C.G. Jung





